カテゴリ: 連続ワークショップ 2回 山仕事・薪作り
たんぽり村 連続ワークショップ ~山仕事、薪作り~
6月28日
第2回たんぽり村連続ワークショップを開催しました。
第1回は「食の自給」を目指して、田んぼと畑を作りました。
10月のたんぽり村まつりでは、新米と薩摩芋とかがみんなで食べられると思います♪
さて、今回は私たちが生きていくために必要なエネルギーの1つ、(石油にとってかわっている)薪です。
暖は灯油ストーブ、料理をするのはプロパンガス(など)。
石油は安いし、簡単だし、場所もとらないし、どこでも売ってるし、とりあえず便利ですよね♪
薪は重いし、かさばって場所もとるし、乾かさないといけないし、すぐつかないし・・・
今の忙しい(せわしない)、便利な暮らしをしている方には「不便」となるかもしれないけど、
その面倒さも含めて、私は好きです。
「薪」の手間やスピードに、暮らしをあわせているのです。
今回は、薪という私たちが一昔前には当たり前に使っていたエネルギーと、薪=木=山という山と暮らしのつながりを実感することをテーマに、開催しました。
天気は小雨です。
でも、雨が降るから木が育つ。
蒸し暑くもなく、涼しくて作業もやりやすい。
山仕事にはいい天気でした。
参加者は少なかったけど、その分思った疑問や、それぞれ木登り・枝打ちからチェンソーまで個人レクチャーも出来て、みつなワークショップになったと思います。
「山」について、みなさんはどんなイメージをもっているでしょうか?
当日の様子を、写真を追って紹介します◎
山には入る前に、山仕事の目的や、山と暮らしの関わりを教えてもらう
山へ。今回入らせてもらった山は、たんぽり荘のある中集落の隣、佐治の一番奥の集落である栃原の集落林です。
集落林は、集落で所有・管理している山で、集落の住民が利用する林です。
大体集落林のような共有林は不便なところ(集落から遠い、急傾斜など)が多いそうです。
というのも、集落の近くの便利がいい場所は地主など力があるものが所有し、集落林は山を持たない住民などが使っていたそうです。
言い方を変えれば「里山」ですね。
子どもの林業体験でもこの場所を使われるみたいで、きれいに管理されています。
早速実演してもらう。
プロはナタで、素人(体験者)はのこぎりで枝を払っていく。
枝を払うことで、節のない材木に仕上がる。
板などの薄い材では節があるとそこに穴が空くので強度が落ちるので等級は下がるけど、
柱など太い材の場合は、強度にそれほど影響がない範囲では、節が味になったりする。
消費者としては好みだが、節のない材木の方が高く売れるし、枝が残っているとまわりの木にも悪影響が出るので、この作業があるそうです。
これを使って木を登ります。道具の名前は忘れました(__)
上の道具は2m位おきに使うそうなので、上がるときには全体重をそれにかけることになります。
実際には、2~3つ使って、4~6m位の高さの作業が多いようです。
3つ使って、6mを実演してもらいました。
2つ(4m)でもこの高さ!
安全ベルトをしているとはいえ、木の太さは直径20センチくらい。
足場は不安定だし、怖い!
次に間伐です。
間伐は、間引きです。
雪や食害などで枯れることを前提に、多く植樹します。
農業でも間引くことを前提に、種を多くまくのと同じです。
それで何年か毎に、最終的に太くていい材を残すために、細いのや成長の悪いのとかを間引いていく・・・それが間伐になります。
私も庭の片付けなどで木を切りますが、木を切るのは本当に難しいです。
それに、木の幹が直撃したら死んだりしますが、枝があたるだけでも骨折の1つは楽勝です(__)
それだけに、間伐ではどの方向に切り倒すかが大事であり、その方向に切るための技術を、既に切り倒した丸太をもとに、おしえてもらいました。
手順としては、まず切り倒したい方向に2方向から切り込みを入れて切り口を作ります(写真丸太の左側)
そして、反対側(右側)から写真上のようにチェンソーをいれていくと、木の自重で切り込みの方向に倒れるという仕組みです。
隣に木があったり、枝が絡んだり、かずら(つる)があったりすると、うまく倒れません。
なので、次に斜面に倒れがかっている木を、手間に倒す切り方を教えてもらいました。
この木の枝がからんでいて、倒れていません。
なので、逆に木の上部がからんでいるのを利用します。
このへんを切ります。
こうなります。
自重で斜面をすべり落ちて、木がある程度まっすぐになります。
枝を引っ張って手前に倒します。
すごい知恵ですね!
山では、当然昔は重機はなかったし、今でもどこでも重機が入るというわけではありません。
なので、自分がしたいこと(手前に倒したい)を、環境を観察して、答えを得る。
決まった数式や解答ではなく、自然という無限の中で答えを探すことこそが、正に知恵であり、
私たちが引き継ぐべきものだと思います。
水分がある時期は皮がむけやすいよ~
でも、幹も水分があるからすぐかびてしまうよ。
なので、幹を皮をはいで使いたいなら、木が眠っている冬に切って、今の時期に皮をむくのがいいそうです(多分あっていると思います。間違っていたらすみません)
歩きながら、こんなことも教えてもらいました。
間伐の後、スライスしてもらって記念にいただきました。
このスライスだって、すごい技!
各自チェンソーを使わせてもらって、丸太を切りました。
うまくやらないと、チェンソーがかんでしまいます。
抜けない!
何歳でしょう?
分かりにくいけど、20歳くらいかな。
真ん中の赤みがかかっている部分は死んでいて、外側の白い部分が生きていて、成長しているそうです。
つまり、年輪と共に外側に白い部分が広がっていって太くなり、次第に真ん中の方から死んで赤くなる。
白い部分は生きているのでみずみずしく、材にすると狂うので、材としては芯の赤い部分がよいそうです。
チェンソーで自分で切った丸太◎
薪割り
「自分で使うエネルギーは、自分で作る」ということの一部分を実感しました。
今回はたんぽり村まつりで使うほどの薪は作れなかったので、この薪は週末の自給自足キャンプで使うことにします♪
どんな暮らし・地域を目指すのか?
食べるものは、エネルギーは、住む場所は・・・
と考えるときに、「薪にしよう!」と思うなら、こうして1つ1つ身体で体験していきたい。
結局は大変・経済性があわないから廃れたわけなので、体験することがそれが分かるし、
んじゃあどうしようか?
と、頭ではなく自分の体験からどうすればいいのかを導き出せるようになる。
7月は「薪を扱う技術を身につける」自給自足キャンプ
8月は「住・エネルギー(電気)の自給」をテーマにした、アースドームの土壁塗り・漆喰と自家発電設備設置
9月は「人・場所・歴史に出会う佐治ツアー」です。
田畑や山仕事のようなテクニックがあれば暮らしを作ることはできますが、
場所を選んで、そこで理想とする暮らしを始めるときに、
「なぜそこを選んだのか?」は、最初はその場所を気に入ったという理由でいいと思いますが、
結婚して、子どもを産んで、年月を重ね、つきあいが深くなる中で、
「そこで自分の暮らしも含めて、どうしていきたいか=どんな地域を目指すのか」
とステップがあがってくると思います。
その時に、
「その場所で流れてきた時間や歴史、積み重ねられてきた知恵」
など・・・その土地の見えないものも含めた根っこを学んだ上で、
自分たちならではの未来を描くという、
過去を学びながら未来を描くということを両方を行っていくことが、
その場所ならではの新しい未来へとつながっていくのだと思います。
「理想の暮らしと地域」を目指し、実践するたんぽり村は、
地元の方々と一緒にすることで、そんな未来を目指しています。
1つ1つがただの体験ではなく、どこか深いところへとつながっていく。
そんな連続ワークショップに、それらの集大成”たんぽり村まつり”にぜひご参加お待ちしております~
一緒に開催するメンバーも募集してます◎
たんぽり村連続ワークショップ フライヤー
http://tottoriidoumura.kakurezato.com/tirasi/tirasi.html
FBページ
たんぽり村まつり(作成中)
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7月4~5日 自給自足キャンプ(薪や野外生活の技術取得)
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8月8日 アースドーム仕上げ・自家発電設備設置(住)
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9月12日 人・場所・文化と出会う佐治ツアー(地域)
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10月10~12日 たんぽり村まつり(作成中)
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